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更新日:2020年5月25日

静岡県農林技術研究所

No.63/ 2020年6月/ 研究所ニュース

視点

病害虫防除所が統合され四半世紀  技監兼病害虫防除所長 池田雅則

画像:

上:ミカンの巡回調査(H8)、下:花博での調査(H16)

 農業試験場(現農林技術研究所)に病害虫防除所が統合され、令和2年で25年目となります。平成8年に農業試験場に5つの農林事務所内にあった病害虫防除所と農業試験場病害虫部の予察スタッフを統合し、1か所で県下全域を管轄とする組織となりました。病害虫防除所は植物防疫法に基づく機関で、各県に設置が義務づけられており、基本となる業務は発生予察事業ですが、統合にあたり調査回数の削減や調査圃場の見直しを行い、18作物370カ所の巡回調査地点の予察から始めました。現在では、一部作物と調査地点の見直しが行われ、18作物330カ所の巡回調査地点となっています。巡回調査結果に基づき、毎月、発生予察情報を発表してきましたが、それ以外にも41回の「特殊報」、1回の「警報」、57回の「注意報」を発表してきました。当時の発表方法は、印刷業者に印刷を依頼し、郵送で関係機関に送付していました。FAXの普及を利用したFAXサービスによる情報提供を経て、今ではホームページによる公開とメールによる送信が主力となっています。
 また、本県では発生予察に関する研究も積極的に行い、「イネもみ枯細菌病の発生予察に関する特殊調査」、「自動計数及び送信ができるフェロモントラップの開発」や「ヒノキ離脱モデルによる果樹カメムシ類の発生予察法の開発」など、国庫事業を利用して国や他県と協力して研究を進めてきました。
 四半世紀の間には、発生予察以外にも様々な仕事に携わってきました。平成16年に開催された静岡県国際園芸博覧会「パシフィックフローラ2004」では、名古屋植物防疫所と共同で開催の前後を含め2年半に渡って侵入警戒調査を行いました。また、農薬安全では、防除基準の作成を担ってきましたが、平成15年の農薬取締法の改正に対応するため、農薬登録状況を確認できる「農薬情報システム」の開発を行いました。藤枝市の輸出ミカンではニュージーランド向け輸出の開始当初から、検疫調査の一端を担っています。
これからも病害虫防除所は、本務である発生予察情報の正確性を高めていくことはもちろん、病害虫診断業務や農薬の抵抗性検定など現場に根差した仕事を進めてまいります。

研究情報

チャノコカクモンハマキの薬剤抵抗性管理ガイドライン案の策定

画像:

 薬剤抵抗性は、農薬の登場以来、現在に至るまで各種病害虫で問題となっています。こうした状況から脱却するため、農林水産省委託プロジェクト研究「ゲノム情報等を活用した薬剤抵抗性管理技術の開発(2014~2018年度)」が実施され、茶業研究センターでは、薬剤抵抗性の発達が著しい、チャの重要害虫チャノコカクモンハマキの研究を担当しました。
 本プロジェクトでは、ゲノム解析技術により薬剤抵抗性遺伝子診断法を開発するとともに、抵抗性対策に必要な方策を示す「薬剤抵抗性農業害虫管理のためのガイドライン案」を策定しました。本ガイドラインは、農研機構(プロジェクトの代表機関)が下記のURLで公表しています。 https://www.naro.affrc.go.jp/laboratory/nias/contents/PRM/index.html
 チャノコカクモンハマキのガイドラインでは、農研機構・生物機能利用研究部門と共同で開発した、テブフェノジド剤(ロムダンフロアブル)抵抗性遺伝子診断法を核とした、生産現場における抵抗性リスクレベルの判定基準とその後の具体的な抵抗性対策を示しています。なお、ガイドラインは技術指導者向けに作成されていますが、生産者の皆様にも有用な情報(薬剤感受性、薬剤の残効期間など)も多く含まれています。是非、ガイドラインを御覧いただき、今後の薬剤抵抗性対策にお役立てください。
(茶業研究センター 茶環境適応技術科 上席研究員 内山 徹)

ドローンを用いた森林資源量の推定

画像:上:森林の3次元モデル、下:ドローン撮影画像による樹種判別

上:森林の3次元モデル、下:ドローン撮影画像による樹種判別

 森林から立木を伐り出して木材を生産するためには、最初に森林にどんな木が、どのくらいあるのかという森林資源の状況を、正確に知る必要があります。従来は森林の中に分け入って、一本ずつの立木の直径や高さを計測することで調査してきました。
 これをより少ない労力で高精度に把握するため、ドローンを活用した技術の開発に取り組みました。従来は多大な労力と時間を要していた立木全ての調査を、森林を上空から観測することで、短時間で実施できるのが利点です。
 ドローンで撮影した空中写真を元にして、森林の3次元立体モデル(写真上)を作成し、これを基にして樹種・立木本数・樹高・樹冠の広がり等を評価し、樹種別の材積を計測できる手法を開発しました。
 樹種については、人工知能(AI)の一分野である「機械学習」を用いて、スギとヒノキを一本ずつ自動的に判別できる技術の開発を行いました(写真下)。判別精度については引き続き検証が必要な部分がありますが、樹種別の材積は実用的な精度での推定が可能になりました。
(森林・林業研究センター 森林資源利用科 上席研究員 佐々木重樹)


お問い合わせ先

静岡県農林技術研究所
〒438-0803 静岡県磐田市富丘678-1
電話番号:0538-35-7211 ファックス番号:0538-37-8466